ひとりマーケティングのためのデータ分析

StoryPart

Chapter 1 > Section 4

6月上旬 17:00
リサーチサービス社

「この日、可能な限りスケジューリングして17:00までに帰社すること」

RS部員には、そう通知されている―――という話を、綾子が業務課の同僚から聞いてきた。

年度初めの朝礼での社長の発言からおよそふた月経ったこの日、そろそろ具体的な動きがあるやもしれぬ…。そう考えるのは、誰にとっても自然なことであった。

綾子 …そろそろですね。
晴花 うん。何の話だろ。まったく…。
綾子 …やっぱり…あれ、かな。
晴花 あれってどっちよ。リストラ? 偏差値?
綾子 …んな…はっきりと…。
綾子 業務課の○○さんに電話して、社長の話が聞こえるようさりげなくオンフックにしといてもらうとか…!
晴花 それは面白そう…だけど…さすがにやりすぎよ。
綾子 バレバレですかね、やっぱり。
晴花 よし、こうなったら綾っち、突撃でもするか?
ここに誰もいなくなるのはマズいし…ジャンケンで負けた方がフロアの物陰で偵察してくるってのは…どーだい?
綾子 望むところです。
晴花 よーし、じゃーんけーん…

その時、不意に経理課のドアを開ける音がした。
ふたりは、拳を握ったままドアの方を振り向いた。


―――社長だ。


社長は、自分の意向を満たす偏差値グラフを作りながら、わざわざ回りくどい表の方を上げてきた経理のふたりに、にわかに関心を払った。母親の初江や総務部長に管理を預けるうち、会社の歪みの一端が、会社の方針を外れて何一つメリットのないはずの間接部門のこんなところにまで現れていた―――――そんなふうに考えると、まるで飼い犬に手をかまれたかのような失望がないでもなかった。


社長は、早いうちにそれを正しておこうと思った。が、盗み見のなりゆきである。加えて、綾子らは初江が厳しくも信頼し目をかけている存在だ。どう正すべきか、思案した。


「直接叱責し、会社の人間としての自覚を問うよりもいい方法がひとつ、あるな」


そう考えた社長は、普段は足を運ぶことも少ない経理課にやって来た。


いかんせん、フザケていた綾子らは、不幸にもそれに気づくのが遅れたが―――。

社長 何をやってる。
綾子 晴花 あ! … い、いえ、何でもないです。
社長 この大変なときに経理課はずいぶんと楽しそうじゃないか。あ、そのままの意味で受け取るんじゃないぞ。
綾子 晴花 …。
社長 …ったく。ところでこの表を作ったの、寺畠くんか、日南くんか、どっちなんだ。

そう言って、丸めた用紙を少し広げて見せる。綾子らが昨日つくらされた、件の偏差値表だ。

近くにいた晴花が、答える。

晴花 …私たち二人が担当しました。
社長 そうか。
なら質問を変えようか。本来、売上管理の担当は寺畠くんのはずだよな。
綾子 あ、はい。そうです。
社長 にもかかわらず二人で…と言うのは、どういうことだ。
日南くんが手伝った、というわけか? いや、あえてそういう言い方をするということは、キミが主導する必要があった…ということだな?
晴花 主導なんて…大げさです。ただ単に、ふたりで協力して取り組んだだけですから。でも…何か不都合でもあったということですか? あったとしたら、責任は私ですから。
綾子 …。
社長 まったくキミは…。
なら率直に言う。責任はオオアリだ。これからオレは上でRS部員に話をする。この資料を作らせたのも、そういうことだ。その辺は十分察することができるはずだろう。
社長 だが…なんだ、これは。ものたりない。 わかるか? オレはそれを言いに来た。今、オレが欲しいのは、RS部員のハートをえぐることのできるもの。それ以外に興味はない。
社長 キミらは管理部門だ。簡単に言えばオレの右腕だ。キミらにこそ会社を支えていく気概を持ってもらわなきゃならん。だからこそ、今後は普段から仕事の背景を考えて行動してもらわないと困る、と言っておく。
綾子 晴花 … (しょぼん)。
社長 グラフをつくれ。
社長 今から急ぎ作成して、上のフロアに掲示しろ。時限は、オレが話をしている間に、だ。できるな?…というかやらねばならん。
オレは先に始めているから、遅れないよう大至急上げること。この機会がRSのヤツらに訴える最高のタイミングだということを、十分に自覚してとりかかれ。
社長 以後は…同じ間違いを繰り返すな。…わかったな!?
綾子 晴花 …はい。
社長 …お。そういや肝心なことを忘れるところだった。この条件で、仕上げるんだ。

そう言って、社長は紙片を晴花に突き出す。晴花がそれに目を落とすのを、社長は待たない。すでに経理課をあとにしている。

社長は、とにかく二人の動揺を誘いたいと思った。自分の方針に沿わない仕事をすることがいかに不利益を生むか、それを理解させるために。


その端緒として、管理部門に縁遠い専門用語を条件として散らしてみた。だが、昨夜のグラフを仕上げている限り、これは咀嚼してくるだろうとも踏んでいた。しかし、二人に与えた時間はA0紙に転記するまでには厳しいと見積もっている。その時点で、二人の自覚を正すためのあつらえ向きな口実ができあがる。

それでもなお、社長は用心深い。可能性を低く見積もってはいたが、仮に時間内に仕事を仕上げられても…社長の頭の中ではやがて同じ利益が得られることが想定されていた。


―――社長は、階段を交互に踏みしめるその刹那、ニヤリと口角をもち上げた。

綾子 晴花 あちゃー。
綾子 何かいろいろと想定と違ってきたみたいだけど…
とにかく今は時間がありません。急いでやらないと。
晴花 だね。えーと…条件って何よ! こんちくしょ!
社長によるメモ書き。「上位者より±1σを境界に区分」とだけ書いてある。
綾子 上位者より? ということは…
綾子 昨日、作ったグラフですよね!? これ?
晴花 確かに昨日のグラフそのものだ…。それだったら私の机の中に入ってるから、綾っち、抜いておいて!
私、用紙取ってくる。
綾子 はい!
綾子 失礼しますよー…ガチャガチャ…………これだ。
晴花 よし、紙持ってきた。急いで取っかかろう!
綾子 でも間に合いますか? なんか時間がないようなカンジでしたけど…。
晴花 わかんない。けど、A1紙2枚持ってきた。だから分担作戦で転記しよう。
綾子 なるほど! じゃ、左右12人づつ?
晴花 うん、縦方向に使って最後につなぎ合わせよう。ならA0紙と同じだから。
綾子 じゃ、まずグラフの縦横軸だけあわせちゃいましょう!

せわしく作業に集中するふたり。そして数分後――――。

綾子 できました!
晴花 早っ! あとすこし待ってー。
綾子 よし、じゃぁ条件の…残る部分は…プラスマイナス16?…いや違う…1なんちゃらを境界に区分?
晴花 σ(シグマ)、標準偏差のことでしょ。昨日やった通り…綾っちはグラフの左側やってるから…えーと、1つ分の標準偏差なんでー…偏差値60のところで区切って分けろって意味だと思われるー。ちょっと怪しいけどそれでいっちゃえ。
綾子 そうだ! 偏差値の標準偏差1区間は10スコアだったっけか…ということなら今回は境界の人で色分けしたらいいか。とりあえず了解です!

―――そして、グラフが完成した。

昨日作った<偏差値の降順に並べ替え、かつ50のラインを強調して個人別に偏差値をプロットした、相対差が明確になっているグラフ>をベースに、偏差値60超と40未満のエリアに着色したグラフ。該当する個人名が明確になってしまった。
綾子 …じゃぁ、私、貼ってきます。晴花さんだけに責任をかぶせたままでは…私の気持ちがダメになっちゃいますから。でも、昨日言ってたことが、現実になりそう…。
晴花 待ちなよ、私も行くって。綾っちだけにそんな思いはさせたくないもん。
綾子 …はるかさん…。
晴花 泣くなー。
さ、テープ持ったし、鍵かっていっしょに行こっ。

階段を上っていると、静まり返ったフロアから社長の声だけが聞こえてくる。綾子らの緊張もいやがおうにも高まっていった。

綾子らは下を向いたまま、小声で「すみません」を連呼しながらフロアの集団をかき分ける。まるで、自分たちがしたことの詫びを兼ねるかのように、過剰にも「すみません」を繰り返す。そんなふたりが社長の視界に入った。

社長 …経理課の二人、そこのホワイトボードだ。

緊張感あふれるフロアに、社長の声でふたりの存在は必要以上に強調される。この一瞬は、綾子らの行動が一切の耳目を集めた。

そしてふたりは顔を真っ赤に染めながら、作ったばかりのグラフをホワイトボードにテープであたふたと貼りつけていく。

社長 (間に合ったか。ずいぶんと早かったな。ややこしい表現でカマをかけたところも…意図を正確に汲んだようだ。オレはあの子らにいささか無関心だったか…)
社長 (ともあれ、管理部門の “オレ側の” 使えるコマは1人でも多いほうがいい。とにもかくにも自ら進んで衆人環視の的になり、RS部の連中からしたらオレのコマ以外の何者にも見えないだろう。あとはじわじわと対立を煽り、オレの意向に忠実にならざるをえなくなるよう仕向けるか…)
社長 …で、あるからして今一度諸君には自分の力量を正しく自覚してほしい。そして、それが意味するところを己でよく考えてほしい。今はまだ私が直接言うべきことではないと思っているからだ。
社長 それは、このグラフの上の方にいる者も同じだ。職位やキャリアに照らせば然るべき結果と言える者もいる。そういった者はこれに安穏とせず、むしろ絶対的な評価軸から自分の貢献というものを追求してくれるよう期待する…

綾子らはグラフを貼り終えると、小さくなって小走りで出口へ駆け、フロアへ一礼して階下へ降りる。


―――社長の話はまもなく終わりそうだ。

綾子 は――――――――。
晴花 …息の詰まる思いだった。
綾子 きのう…多少はボカせるなんて思った私たちが…
晴花 結局は甘かった、ということだわ。
晴花 これで私たちも想定以上に当事者…。それも…社長側じゃん。
綾子 …うー…悪意はないんです…RSのみなさん…ごめんなさい…
晴花 ともかく、いらぬ風当たりが…私たちにも波及してこないことを祈るしかないわ…。
晴花 …でも、なんかこう「完敗」って感じ。社長は本質を見失わなかった。
綾子 まぁ…過ぎたことは今さら、どうしようもないです。
綾子 でも私は…ここで折れたくはないですYO。今回のことで、なおさら「やってやるぞ」って気持ちが…! だから今回は、小細工が通用しないって分かっただけよかった、そう思うことにします。
晴花 うん、ウソみたいだけど…私もちょっと傍観者でいたくなくなってきた。「綾っち商店」ともども、正面から地道にコツコツ、やってやりますか。
綾子 ええ。
6月上旬 13:50
リサーチサービス社

翌日、仕事中。

綾子 ねえねえ晴花さん。昨日、社長の指示で…グラフ作るハメになりましたよね。
綾子 結局、このように…
昨日社長に作らされたグラフの再掲
綾子 私が偏差値60、晴花さんが偏差値40を境に色を塗ってグループ分けしたわけですけど…これって、どんな意味があったと思ってますか?
晴花 え? そりゃ…上の人のはブラフみたいなもので…ホンネのところは営業成績低迷してる人へのたきつけじゃないの?
綾子 私も昨日はそう思ったんですけど…ふと…ひょっとしたらそれだけじゃないのかな、って…
綾子 この前の安堂さんから教えてもらった話…
晴花 あの、何割かづつ入れ替えを繰り返すリストラ計画?
綾子 そう! あれもこんな感じで分けていくのかな…って思えてきて…
晴花 うーん、なるほど。そこまで考えはしなかったけど…その線もあり得るか…。安堂さんは例えで、上位・中位・下位を 2 ・ 4 ・ 2 としてたけど、同様な基準にすればこれはおおよそ 1 ・ 6 ・ 1 の比になるね…。こっちの方が結構現実的な話かも…。
綾子 晴花 …。
綾子 晴花 …ぶるぶる。
綾子 晴花 …またネガるとこだった。あぶないあぶない。
綾子 …いや、考えすぎだよね。うん、そうに決まってます。
綾子 ところで、晴花さん。今晩久しぶりにナーヴ行きません?
晴花 マジですか。さっき綾っちのリクエストで予定外の得盛こってりチャーシュー麺を食らってしまったのですぞ。そのうえでまたオイリーに挑もうとしますか!キミは!
綾子 大丈夫ですって! 2日もすれば元の体重に戻りますから。
晴花 いや、アンタとは違うのだよ、その…若さがさ…
綾子 いろいろ仕事の相談がしたいんですよ。行きましょーよー。
晴花 うう…仕方ない。太ったら綾っちの責任だぞ!
綾子 …はいはい。そういうことで、約束しましたよ。
6月上旬 20:30
Navi in Bottiglia
晴花 …で、仕事の相談って「綾っち商店」でしょ?
綾子 そうです。ポイント記録するのも慣れてきましたし、そろそろ具体的に何か行動ができればな…て思いまして…。
綾子 で、「あれをやろう」「これもやろう」…「待てよ…こっちもいいかも」なんて考えてるうちに、かえって収拾がつかなくなっちゃってました。
晴花 いや、それでいいじゃん。試行錯誤しながら得るものって、私は偉大だと思うけどなー。
綾子 でもですね…ついに見つかったんですよ。やってみたいものが。
晴花 えっ!? 何?
綾子 マーケティングですよ。マー・ケ・ティ・ン・グ。
晴花 はい?
綾子 「はい?」はないでしょう「はい?」は…
綾子 いや、「綾っち商店」はRS部の人にサービスを売るお店ですから…よくよく考えてみれば、マーケティングがぴったり…じゃないですか?
晴花 …だよね。
綾子 ひどっ。何ですかその気の抜けた炭酸ジュースみたいな返事は。
私だって、いちおうは商業高校を出てるんですよーっ。
晴花 それを言うなら私だって綾っちと同じ…高卒だし…。別に悪意はないわ。
晴花 いやね、その「マーケティング」って言葉を聞いて…何だかいろいろと…
綾子 え? 何ですか?
晴花 …ううん、なんでも。でも巷じゃ「マーケティング」ってコトバ、結構いろんな使われ方してるよ。綾っちの言うマーケティングってどんな意味?
綾子 それは…広告とか宣伝とか…
綾子 …でないことは確かです! 高校の時、先生にもっと大きな考え方だって念を押されましたから!
綾子 …簡単にいえば「価値が売れるしくみをみんなでつくること」って考えればいいんじゃないかって。
晴花 そっか。じゃぁ、その「価値が売れるしくみをみんなでつくること」をやるとして、まず綾っちにとって「価値」が何なのか、決めないとね。つまりお客さんのニーズを考えないと。
綾子 …私の仕事はRSの人たちをサポートすることですから…どんなサポートが望まれるかってことですよね。
晴花 そうなるね。
綾子 私は…やっぱり経理ですから、経理でしかできないサポートのようなもの…ができたらいいとは思うんですが。
晴花 じゃあ、私の提案。綾っち、そこで…
綾子 そこで?
晴花 データ分析…なんかどうよ?
綾子 データ分析ぃ!?
晴花 いやいや、難しく考えないで…
RS部の人たちに、綾っちにしか分からない情報をフィードバックして、営業活動とかに役立ててもらおうっていうの。
晴花 たとえば、綾っちのところにはRS部の人たちの売上データが集まってくるよね、担当だし。
綾子 はい。
晴花 それは、綾っちが “会社の売上データをいろんな角度から見ることができる” というのと同じ意味じゃないかなーって。RS部の一個人の立場からは、それは難しいことよね?
綾子 そっかぁ。確かにそうですね。
晴花 だから「綾っち商店」は付加価値の高い情報を提供すればいいんじゃない? それを「しくみ」にできれば綾っちの言うマーケティングにも通じるだろうし。
綾子 私の場合、私と晴花さんのふたりだから…みんなでやるマーケティングじゃなく、ふたりマーケティングですね。
晴花 いいや。綾っちの担当する仕事に関わることだから…「ひとりマーケティング」じゃない? だから私は私で、私の「ひとりマーケティング」を見つけなきゃ。
綾子 たぶん本来の「マーケティング」とは趣旨も違うだろうし、おまけにすっごくスケールの小さそうな呼び名ですけど、それが逆に私に相応しそうで気に入りました。
晴花
晴花 でも、ひとつだけ。
綾っちは責任感…というか、使命感みたいなものから仕事を抱え込んじゃうタイプだからなー…そこは、心配かな。
晴花 「ひとりマーケティング」がひとりで手に負えなくなったら…空回りだものね。
綾子 い、痛いところを…。
晴花 まぁ、たまには社長のようなスーパーマンがいるのは否定しないけど、たいていは、ひとりの人間にできることなんて限られたものよね。ふだんの仕事はもちろんおろそかにできないし、時間的な制約もあるし…。
晴花 だから、あくまで「身の丈の範囲で」つまり背伸びをせずにできる範囲でやるって心構えがいちばん大切じゃないかしら。
綾子 「身の丈」ですか…。理屈としては分かりますけど…実際にどうすればいいかとなると…簡単ではないですね。
晴花 その辺は綾っちにとってきっと最初の試練になるかもね。まぁ、ゆくっり考えればいいさ。
晴花 …ささ、ピザが来たよ。食べよ。
6月上旬 21:20
会社からの帰路

ナーヴで食事を楽しんだのち、綾子は晴花とともに駅へ向かう途中にある書店に立ち寄った。晴花に勧められた「データ分析」への興味から、綾子はそのガイドとなる手頃な本を手にしてみたいと考えた。

綾子 「数学」?「ビジネス」? こんな書棚なんて初めてかもです…。
晴花 そーだね、目的でもなきゃ、まず近寄らないもんね。
えーと、これなんかどう? きゃは。
綾子 ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!数式ばっかリ↑!
ムリ↑、ムリ↑、ムリ↑!
晴花 おいおい。こんな静かな場所で韻をふむんじゃないYO…HipHopperか、まったく…
晴花 冗談、冗談だってば。何も学者になろうとか、高度な客観性が要求される訳じゃないんだし、こんな難しいのに用はナシ。ごめーん。
晴花 計算はパソコンにお任せでいいんだしさ。だから私らには、ハウツー本のような簡単なものでもいいと思うわ。
綾子 あ!『マンガ・OLのためのビジネスデータ分析』なんてのがありますよ。
こっちは わかりやすそうな印象ですね。どうかな…
晴花 (ん?サブタイトルが…「恋と仕事を科学する」…?)
綾子 どーしました? これどうですか~?
晴花 あ、えと…なかなかおもしろそうじゃん。でも、マンガのわりには…内容は意外にてこずるレベルかもよ?
綾子 まぁ…それでもいいです。これにしておきます。
晴花 えー、そうなの? だって、もっと簡単なのもあると思うよ。
綾子 いえ、これでいいんです…
晴花 さては綾っち、「恋」に惹かれたな?
綾子 そ、そんなわけないですよー。私は仕事に役立てばそれでいいんです!
晴花 はい、はいっと。それじゃこれに決めたらいいわ。
綾子 ちがいますー!
晴花 じゃあ買って帰りますよー。もう遅いしね。
綾子 (なんでバレるのかな)…。
[挿絵]マンガOLのためのビジネスデータ分析