ひとりマーケティングのためのデータ分析

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関数不要、データソースを差し替えて繰り返し使える、
Excelピボットテーブルで完結するABC分析表。

集計・降順・構成比・クラス表記、すべてピボットテーブルで完結させる。

2026/4/26

晴花

HARUKA

ピボットテーブルだけで完結させる——繰り返し使えるひな型がそこにある。

このページについて

このページは成果を牽引する「上位x%」を見極める。ExcelでのABC分析表のつくり方。 の補足ページです。ピボットテーブル機能のみを使ってABC分析表を作成する方法を解説します。データソースを差し替えながら繰り返し活用できるひな型として活用できます。

01

元データ

未集計の取引レコードを単純に並べた表です。レコード数は218件(下図は一部)。このデータをもとに、社員コードの登場回数(ポイント)でABC分析表をつくります。

元データ(取引レコード一覧)・ABC分析ピボットテーブル版
02

ID の別にポイントを集計する

データ領域の任意のセルをアクティブにし、リボンの 挿入 タブ → テーブル グループの ピボットテーブルの挿入 をクリックします。

リボン「挿入」タブからピボットテーブルを挿入

ピボットテーブルの作成 ダイアログで テーブル/範囲 に正しいデータ領域が指定されているか確認し、問題なければ OK

「ピボットテーブルの作成」ダイアログ

新しいシートが追加され、右端にレイアウト用ウィンドウが開きます。フィールドリストから 社員コード 枠にドラッグ&ドロップします。

ピボットテーブルのレイアウトウィンドウ
ピボットテーブルのレイアウトウィンドウ
社員コードを「行」枠にドロップ
社員コードを「行」枠にドロップ

再び 社員コード を今度は 枠へ、計3回ドラッグ&ドロップします(1つめ:登場回数、2つめ:構成比、3つめ:累積構成比に使用)。

社員コードを「値」枠に3回ドロップ

枠の 最も上の 合計/社員コード をクリックし、値フィールドの設定個数 を選択して OK。同様に2番目・3番目の項目も 個数 に変更します。

値フィールドの設定
「値フィールドの設定」を選択
データの個数
「個数」を選択してOK
残り全てに同じ設定
2・3番目も同様に「個数」に変更

社員コード別に個数(ポイント)がカウントされました。

社員コード別にポイントが集計された
03

値の降順に並べ替える

「個数/社員コード」列の任意のセルをアクティブにし、リボンの データ タブ → 並べ替えとフィルター グループの 降順 をクリックします。

降順で並べ替え
「データ」タブ→降順ボタンをクリック
並べ替えの結果
ポイントの降順に並べ替え完了
04

構成比・累積構成比を設定する

2番目・3番目の集計列を「構成比」「累積構成比」に変換します。

2・3番目の集計列(構成比・累積構成比に変換する)

枠の 上から2番目 個数/社員コード2値フィールドの設定計算の種類 タブ → 列集計に対する比率 を選択して OK

値フィールドの設定
2番目の項目で「値フィールドの設定」を選択
列集計に対する比率
計算の種類→「列集計に対する比率」を選択

枠の 上から3番目 個数/社員コード3値フィールドの設定計算の種類 タブ → 比率の累計 を選択して OK

値フィールドの設定
3番目の項目で「値フィールドの設定」を選択
比率の累計
計算の種類→「比率の累計」を選択

ABC分析表の基本的な体裁が完成しました。列見出しをわかりやすい名称(社員コード・ポイント・構成比・累積構成比)に変更しておきます。

見出しが分かりにくいので……
ABC分析表の基本的な体裁
修正を加える
列見出しを「ポイント」「構成比」「累積構成比」に変更
05

クラスの別を明示する

クラス表記には条件付き書式のアイコンセットを使います。「累積構成比」列の任意のセルをアクティブにし、リボンの ホーム タブ → スタイル グループの 条件付き書式アイコンセットその他のルール とたどります。

クラス表記の予定域
クラス表記の課題:ピボット表でIF関数を使う方法は煩雑
条件付き書式から
ホームタブ→条件付き書式をクリック
アイコンセットを選択
アイコンセット→その他のルールをクリック

新しい書式ルール ダイアログで設定します。ここでのクラス基準は A≦70%、B≦90%、C≦100% としています。ダイアログ上は上から Cクラス・Bクラス・Aクラスの順で設定します。

  • 【A クラス】累積構成比 ≦ 70%
  • 【B クラス】70% < 累積構成比 ≦ 90%
  • 【C クラス】90% < 累積構成比 ≦ 100%
新しい書式ルールダイアログの設定

ピボットテーブルのみでABC分析表が完成しました。各クラスはアイコン記号で判別できます。

ABC分析表の完成(条件付き書式アイコンセットでクラスを表示)
06

Tips

作成したピボット表はデータソースの変更が容易なため、複数のABC分析を繰り返す場面やデータセットを入れ替えながら分析する場合に便利です。

ピボットテーブルを利用する狙い(データソース変更が容易)

データソースを頻繁に切り替えるなら、元表をあらかじめ テーブル 化(挿入タブ → テーブル)しておくと、ピボットテーブルのデータソース変更ダイアログでテーブル名を書き換えるだけで済みます。

セル範囲を指定するより……
元表をテーブル化
テーブル番号を入れ替える方が簡単
データソース変更ダイアログでテーブル名を変更

このピボット表からパレート図を用意する場合は、 枠から「構成比」を削除し、分析 タブ → ツール グループの ピボットグラフ をクリックします。その後の作業は 優先すべき「重点項目」と累積割合を同時に可視化する、Excelでのパレート図のつくり方。 を参照ください。

ひな型を崩したくない場合は、「構成比」列を値枠に残したままピボットグラフを作成し、「構成比」棒の塗りつぶしと枠線を「なし」にして不可視化し、凡例の「構成比」項目だけ削除する方法も使えます。

構成比を抜いてピボットグラフにするか
ピボットグラフでパレート図を作成
構成比を不可視にしてピボットグラフにするか
「構成比」棒を不可視化して凡例から削除
Extension — ABCZ 分析:ピボット表でZ区分を加える

ABC分析では「ポイントが発生しなかった(ゼロ)」対象は集計に現れません。しかし「なかった」こと自体を情報として扱う ABCZ分析(Z区分 = 値がゼロのもの)のアプローチもあります。

ピボット表のひな型を維持したままZ区分を加えるには、元データと全対象者マスタとの間にリレーションシップを設定します。

全対象者を網羅したシートを用意し、元データと両方をテーブル化します(ここでは「ポイント記録」「全RS部員」という名前を定義)。

全対象者を網羅したマスタシートを用意 元データとマスタの両方をテーブル化

元データのテーブルからピボットテーブルを作成する際、このデータをデータモデルに追加する にチェックを入れます。

元データのテーブルを選択 「このデータをデータモデルに追加する」にチェック

分析 タブ → 計算方法 グループの リレーションシップ からダイアログを開き、「社員コード」をキーに2つのテーブルを紐づけます。

「分析」タブ→リレーションシップを開く リレーションシップのダイアログ 社員コードをキーに2テーブルを紐づける

フィールドリストで すべてのフィールド を表示し、マスタの集計項目を に、元データのそれを に振り分けます。

フィールドリストで「すべてのフィールド」を表示 マスタを「行」、元データを「値」に設定

ピボットテーブルの オプション ダイアログで 表示 タブの「データのないアイテムを行に表示する」にチェックを入れ、レイアウトと書式 タブの「空白セルに表示する値」に 0 を入力します。

ピボットテーブルのオプションを開く 「データのないアイテムを行に表示する」にチェック 「空白セルに表示する値」に0を入力

ゼロ値の項目が表示されます。構成比・累積構成比を加え、降順並べ替え後に条件付き書式(数式を使用)を設定してABCZ分析表を完成させます。

ゼロ値の項目が表示されたABCZ分析表(構成比・累積構成比追加前) ABCZ分析表の完成(条件付き書式「数式を使用」:A=AND(D4<0.7,C4<>0)、B=AND(D4<0.9,C4<>0)、C=AND(D4<=1,C4<>0)、Z=C4=0)

晴花