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TOOLS / CHART — Excel 2013+

【Excel 2013以降】複合グラフから11のポイントを修正する、
厳格なQC仕様パレート図のつくり方。

複合グラフの挿入ボタンで簡易型を作り、11点の注意点を順番に潰してQC型に仕上げる。

2026/4/26

綾子

AYAKO

Excel 2013 から「複合グラフの挿入」ボタンが追加されました。v2010 版で必要だった「縦棒→折れ線に種類変更→第 2 軸設定」の迂回が不要になり、簡易型をかなりスムーズに作れます。

このページについて

優先すべき「重点項目」と累積割合を同時に可視化する。Excelでのパレート図のつくり方。 の補足ページです。Excel 2013 以降の UI 変更・機能向上に合わせて、v2010 版の手続きを見直したものです。

01

元データ

リサーチサービス社の企業リサーチに関する直近 1 か月のクレーム入電件数を項目別に集計し、降順で並べ替えたものです。

元データ・パレート図
02

元表を準備する

件数が相対的に過小な項目(ここでは No.6〜No.12 の 6 項目)を「その他」としてひとつにまとめます。

項目を集約(7件→1件)

件数を合計します。

件数を合計

累積比率列を追加します。見出し直下に下の 2 式を入力し、 2 行目の式のみ 「計」行の直前までコピーします。

累積比率の計算式
03

「簡易型」のパレート図を描く

綾子

v2010 版では縦棒を後から折れ線に種類変更する必要がありましたが、v2013 以降は「複合グラフの挿入」から一発で設定できます。

B・C・D の 3 列を(「計」行を除いて)選択し、挿入 タブ → グラフ グループの 複合グラフの挿入ユーザー設定の複合グラフを作成する

選択範囲
B・C・D列を選択
複合グラフの挿入
複合グラフの挿入→ユーザー設定の複合グラフを作成する

"累積比率" 系列のグラフの種類に マーカー付き折れ線(またはマーカーなし)を指定し、第 2 軸 のチェックボックスを ON にします。

累積比率に折れ線と第2軸を設定
04

「QC 型」のパレート図に描きかえる

綾子

QC 型の注意点は全 11 項目。「グラフの基本」2 点を 1・2、「細かい部分」9 点を A〜I として整理し、F・G → E・H・I → A〜D → 1・2 の順に処理するのが効率的。

簡易型から、図のストリクトな仕様に近づけていきます(イメージ)。

目標とするQC型パレート図のイメージ

グラフ上に注意点を整理すると、図のようになります。がグラフの基本的な部分、オレンジが細かな部分です。

パレート図作成における11の注意点

注意点の一覧です。

<グラフの基本的な部分>

  1. 【プロットエリア】ほぼ正方に
  2. 【グラフタイトル】下に配置

<グラフの細かな部分>

  1. 【第 1 軸の最大値】件数の合計
  2. 【軸の目盛線の向き】内向き
  3. 【第 2 軸の最大値】100%
  4. 【第 2 軸の目盛間隔】20% または 10%
  5. 【要素間の間隔】空けない
  6. 【累積比率線】必ず原点から引く
  7. 【累積比率線のマーカー位置】各棒の上辺の右端
  8. 【累積比率ラベル】50%(仮)を超える最初の要素に付置
  9. 【件数ラベル】直上 H と対応する棒要素まですべて付置

まず F・G から処理します。

F・Gの処理内容

F(累積比率線を原点から引く)のため、「累積比率」に 0(ゼロ)を追加します。表の 2 行目を選択し、ホーム タブ → セル グループの 挿入 をクリックします

プルダウンの▼で処理する場合は セルの挿入下方向にシフトOK

選択範囲
2行目を選択
セルの挿入
ホーム→挿入
(下方向にシフト)
行が挿入された状態

挿入した行の「累積比率」列に 0 を入力し、パーセントスタイルを適用します。

「累積比率」 直下に0
累積比率列に0を入力
パーセントスタイル
パーセントスタイルを適用

グラフの "累積比率" 系列を選択し、データ範囲のハンドルを 1 セル上にドラッグして「0%」を範囲に含めます(G:マーカー位置の調整に連動)。

"累積比率" 系列を選択
データ範囲のハンドルを1セル上にドラッグ
データ範囲を調整
0%が範囲に含まれた状態

この時点でのシートとグラフの状態を確認します。

F・G処理後のシートの状態 F・G処理後のグラフの状態

グラフが選択された状態で グラフのデザイン タブ → グラフのレイアウト グループの グラフ要素を追加第 2 横軸

デザイン→グラフ要素を追加→軸→第2横軸

挿入した第 2 横軸を選択し、書式 タブ → 現在の選択範囲 グループの 選択対象の書式設定

第2横軸を選択
第2横軸を選択
書式設定
書式→選択対象の書式設定

軸の書式設定 ウィンドウで 目盛の種類補助目盛の種類ラベルの位置 をすべて なし に、軸位置目盛 に変更します。「塗りつぶしと線」カテゴリーで軸線も消しておくと後がラクです。

軸の書式設定ウィンドウ 軸線を消す設定

以上で F・G の処理が完了しました。次に E・H・I を処理します。

E・H・Iの処理内容

E(要素間の間隔を空けない)。"件数" 系列(棒)を選択し、書式 タブ → 選択対象の書式設定

"件数" 系列を選択
件数系列を選択
書式設定
書式→選択対象の書式設定

データ系列の書式設定 ウィンドウで 要素の間隔0% に設定します。

要素の間隔を0%に

H・I(件数ラベル・累積比率ラベルの追加)。累積比率 50%(この作例での便宜上の値)を占める棒要素に対してラベルを追加します。対象となる要素だけを選択してから右クリックします。

対象要素のみ選択して右クリック

ショートカットメニューから データラベルの追加データラベルの追加 とたどります。

データラベルの追加

必要な項目の数だけ 2 手前から繰り返します。直前の操作後であれば、別の要素は 1 度クリックするだけで選択できます。

折れ線にもラベルを追加します。件数ラベルを付けた棒のうち最も右のものの右肩と位置的に重なるマーカーにだけ、データラベルを追加します。

折れ線へのデータラベル追加

E・H・I の処理が完了しました。続いて A〜D を処理します。

A〜Dの処理内容

A・B(第 1 軸の最大値と目盛方向)。第 1 縦軸を選択し、書式 タブ → 選択対象の書式設定

第1縦軸を選択
第1縦軸を選択
書式設定
書式→選択対象の書式設定

最小値0最大値件数の合計 を入力し、 の値を適宜設定します。目盛の種類内向き に変更します(B も同時に処理)。「塗りつぶしと線」カテゴリーで軸線の書式設定も済ませておくとラクです。

第1縦軸の設定 軸線の書式設定

C・D(第 2 軸の最大値と目盛間隔)。第 2 縦軸を選択し、書式 タブ → 選択対象の書式設定

第2縦軸を選択
第2縦軸を選択
書式設定
書式→選択対象の書式設定

最小値0最大値10.1 または 0.2 に設定し、目盛の種類内向き に。軸線の書式も合わせて設定しておきます。

第2縦軸の設定 軸線の書式設定

第 1 縦軸の目盛線をクリックしてすべてを選択し、DELETE キーで削除します。

目盛線を削除

A〜D の処理が完了しました。任意のその他の細部(ラベル追加・凡例削除・横軸文字列の方向など)を必要に応じて修正します

いくつかの修正点
その他任意の修正項目
修正後のパレート図
任意修正後の状態

最後に 1・2 を処理します。

1・2の処理内容

1(プロットエリアをほぼ正方に)。グラフエリアを縦長の長方形に引き伸ばし、その上方にプロットエリアを正方に配置します。

プロットエリアを正方に

2(グラフタイトルを下に配置)。グラフタイトルをプロットエリアの下部にドラッグして移動させます。

グラフタイトルを下部にドラッグ

グラフタイトルに任意の内容を入力して、QC 型パレート図の完成です。

QC型パレート図の完成
晴花

QC 型パレート図を Excel で作るのは結構な手間です。頻繁に作る必要があるなら VBA での自動化パレート図ジェネレータ も検討してみてください。

Tips

横軸を 2 段ラベルにする

項目名が長い場合、横軸ラベルを 90° 回転させると読みにくく、折り返し・縮小では野暮ったさが出てしまいます。

折り返しと縮小の例

"捨て軸"(第 2 横軸)を再利用して、2 段ラベルにすると見栄えよくなる場合があります。

2段ラベルのパレート図

要点だけ示すと次の手順で実現できます。

  1. 「項目」列を 2 列に増やし、交互に名前を振る
  2. ピンクの領域を件数系列に、緑の領域を累積比率系列に割りあてる
  3. 第 2 横軸をグラフの下端に可視化させる
  4. 第 2 横軸のラベルの角度を 1° に設定
  5. 第 1 横軸の軸線をなくす
2段ラベルの設定概要

ABC分析(パレート図)について役に立つ資料など

本ページで解説しているABC分析の根本原理(パレートの法則)や、パレート図の正しい作図ルールについて、より深く学びたい方向けの参考資料です。

綾子