ひとりマーケティングのためのデータ分析

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実績・累計・移動年計でビジネスの成長軌跡を描き出す、
ExcelでのZチャートのつくり方。

直近12か月の「実績・累計・移動年計」で、成長の軌跡を描き出す。

2026/4/26

綾子

AYAKO

月次の数字だけ追ってると、季節の波に引っ張られる。累計と移動年計を並べると、短期・中期・長期の動きが一枚のグラフで見渡せる。

Z チャートとは

任意のスパンの時系列データを、実績・累計・移動合計の 3 つの視点から俯瞰するグラフです。アルファベットの「Z」に似た複合折れ線の形状から、長短の動向を直感的に判断できます。また、季節調整へのプリアプローチとしても有効です。

実績
直近 t 期の月別実績。単月の変動をそのまま読む
累計
直近 t 期の月別累計。期中のペースと着地見込みを追う
移動合計
常に直近 t 期分を合計した値。季節変動を吸収した"素直な"トレンドが現れる
サイクルと必要データ数

金額・数量の分析では、動きを見たい対象の"サイクル"に合わせてスパンを設定します。一般的には月別 12 か月(1 年)のスパンが多く、この場合は移動年計を計算するために 24 か月分(2 年) のデータが必要です。

移動合計の指標は、単月の実績に含まれる変動要因(季節性・曜日効果など)を吸収した「すなおな推移」を手軽に把握するのに役立ちます。

このページでは、ある販売担当部員の 2 年間(24 か月)の月別売上データを使い、直近 12 か月のチャートを作ります。

01

元データ

ある販売担当部員の 2 年間の売上を月別に集計した表です。

Zチャート・元データ
02

値を積み上げる(売上累計)

見出し 売上累計移動年計 を追加します。前者は直近 12 か月の傾向を、後者はより長期の傾向を把握するための系列です。

売上累計・移動年計の見出しを追加

直近のデータから 1 年さかのぼった 7 月の「売上累計」列に、左の隣接セル(「売上」列)をそのまま参照する式を入力します

ある程度慣れているなら =SUM($B$14:B14) を最下行までコピーする方がスマートです。この場合、次のステップが省けます。

  • C14=B14
[セルC14]=B14

直下のセルに

直前の売上累計 + 当該月の売上

となる式を入力し、最下行までコピーします。

  • C15=C14+B15
[セルC15]=C14+B15。最下行までコピー。
03

移動合計を求める(移動年計)

綾子

移動年計は「後方移動合計」——対象月を含む直近 12 か月の合計。月が変わるたびに先頭を 1 か月ずらして再計算する。これが季節性を吸収する仕組み。

7 月の「移動年計」列に、当該月を含む直近 12 か月分の「売上」の合計を SUM 関数で求めます

合計する範囲は「売上」列の対象部分(後方移動合計)です。

  • D14=SUM(B3:B14)
[セルD14]=SUM(B3:B14)

入力した式を最下行までコピーします。

移動年計をD25までコピー
04

「折れ線」グラフで可視化する

グラフを作ります。「月」列が数字で用意されている場合、そのままだと Excel が月データも Y 軸にプロットすべき系列と判断します。これを避けるため、見出し「月」の文字列を削除して空欄にしておきます

こうすることでカテゴリ軸として認識されます。表としての見出しが必要な場合はグラフ挿入後に再入力します。

確認のうえ、見出しと直近 12 か月分のデータを選択します。

見出しと直近12か月分のデータを選択

折れ線グラフを挿入します。挿入 タブ → グラフ グループの 折れ線/面グラフの挿入 をクリックします。

挿入→折れ線

2D 折れ線 グループの マーカー付き折れ線 をクリックします

マーカーなしの種類でも構いません。

マーカー付き折れ線

凡例の配置など任意の書式設定を加えて、Z チャートの完成です。

Zチャートの完成
Tips

12 か月以外のサイクルへの応用

1 サイクルが 12 か月でない場合も同様の手順で対応できます。たとえばある製品の 18 か月リリースサイクルに着目するなら、「売上」と「売上累計」を直近 18 か月で求め、移動合計は直近 36 か月のデータで計算します。

18か月サイクルへの応用例

綾子