元データ
匿名希望の RS 部員(仮に A さん)からの相談です。
A さん
先日、有給休暇を申請したら部長に「有休とるやつに意欲なんてあるか」ってイヤミを言われて……。でも僕は、休暇の多寡と意欲は無関係じゃないと思うんです。ちょうどデータが手に入ったので、経理課に相談しに来ました。
AYAKO
なるほど。そのデータ、見せてもらえます?
AYAKO
ふむ。まずはデータそのままで散布図を作ってみましょう。「有休取得日数」と「意欲点」の両列を見出し除いて選択して……
リボン 挿入 タブ → グラフ グループの 散布図 (X, Y) またはバブルチャートの挿入 → 散布図。
整形するとこうなります。
A さん
あまり関連が見えないですね……。相関係数も確認しておきたいんですが。
AYAKO
はい、概ね無相関ですね。でも……データに「所属」があります。これで層別してみましょう。
層別して作図する
「所属」列(層別のキー)を昇順または降順で並べ替えます(ここでは昇順)。
元の第 2 変数の見出しを、「所属」列の最初のグループ名に書き換えます。さらに右隣へ、残りのグループ名を順に追加します。
旧第 2 変数から 2 グループ目の要素を選択し、ドラッグ&ドロップで 1 列右の同行へ移します。
同様に 3 グループ目を 2 列右の同行へ移します。
「有休取得日数」列から「RS3」列までの 4 列を見出しごと選択します。
先ほどと同様に散布図を挿入し、書式を整えます。層別散布図では凡例の表示が必要です。
A さん
お、1部と2部では直線的な関係がはっきり見えますね! 相関係数も確認してみたいです。
AYAKO
ざっと、こんなところです。
全体では無相関に見えていたものが、層別すると部ごとに強い相関が現れた。これがシンプソンのパラドックス的な状況——集計単位によって見え方が逆転することがある典型例。
A さん
自分…… RS 1 部なんですが……相関係数マイナス 0.77。で、意欲点は各部長の裁量で決まるってことはですよ……やはり、選択肢は転SHOCKしかないと!
AYAKO
……。
マーカーの表現
層別散布図では、群の区別にマーカーの色を使うのが一般的です。ただしモノクロ印刷を想定する場合などは、マーカーの形状で区別することも少なくありません。
既定のマーカー種類には限りがあります(下図・上から 9 個)。より個性的な表現をしたい場合はカスタムマーカー(マーカーを画像に替えたもの)を使います(下図・最下段)。
元画像をそのまま適用するカスタムマーカーの利点と注意点です。
- 利点:画像の輪郭線がそのまま維持できる(商品ロゴなど)。縦横が正方形でない画像も適用可能
- 注意:マーカーの枠線設定を必ず外す(外さないと元画像がぼやける)。グラフ上でのサイズ感を事前に予測しにくく、試行調整がほぼ必須
この形式を使用した散布図の例:ノードとエッジを使って「つながり」「ながれ」「かかわり」を描写する 1/3
もう 1 つの方法として、既定マーカーの塗りつぶし色に画像を指定する方法があります。マーカーのサイズを任意に調整したうえで画像を指定すると、マーカーの形状に沿ってクリップされます。大きさを狙って指定しやすい利点がある反面、正方形の画像しかそぐわない(それ以外はアスペクト比が崩れる)点に注意が必要です。
画像を用意するのが手間な場合は、Excel の図形機能で描いた図形で代用できます。シートに群の数だけ図形を用意し、グラフで使いたいサイズに整えてから……
1 つコピーして、グラフの該当系列に貼り付け(ホーム タブ → 貼り付け)。残りの群の分だけ繰り返します。なお、図形によっては使える場面が限られます。