2023/7/10
イントロダクション
ABC分析表をソースとして得るパレート図です。要素の絶対件数を示す棒と,累積比率を示す線からなる複合グラフで,集中をみせる項目(重点項目)あるいはその他の項目(ロングテール)が何であるのかをシンプルに整理することができます。
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ヒストグラムと同様,こちらもQC7つ道具の1つとして有名です。事務しごとにおいては,商品・顧客・営業担当者など複数の視点からの売上貢献度の判断や,限られたリソースを効率的に配分するための重点化政策,クレーム対応にみる問題の切り分け,さては在庫・備品管理に至るまで幅広い活用の場があります。
以下,Excelによるパレート図の作り方です。もっとも,パレート図を得るまでには「永続ライセンス版」にいうところのバージョン2010以降3つのアプローチがありますので,そのすべてを個々にとりあげます。
元データ
これは,元のデータですよね。ABC分析表そのものです。

パレート図の作り方は,Excelのバージョン,あるいはどの機能を使うかによって異なるとのことです。
なんとも2010の場合はMethod Aの選択肢のみ可能,2013の場合はMethod Bの選択肢が最善,2016以降の場合はMethod BまたはMethod Cをケースバイケースで選択するようです。
以下,それらを作成するための手続きです。それぞれにプロセスが異なりますので,目的のMethodを選択(クリック)して当該部分までジャンプしてください。
PLEASE CHOOSE A METHOD
- 伝統的な?方法(2010)
- 「組み合わせ」グラフによる方法(2013-)
- 新機能「パレート図」による方法(2016-)
Method A: for v2010
2軸グラフ
必要なのはえーと,いちばん左の「名前」の列と,「ポイント」「累積構成比」の2列のあわせて3つの列みたいですから,これら(ハイライトの部分)を見出しも含めて選択します。

リボンの挿入タブグラフグールプにある縦棒ボタンをクリックします。

ポコっと出てきた一覧から,集合縦棒というボタンをクリックします。

ひっ。

あ,いいんだ。すみません。
それからですね,リボンの書式タブ現在の選択範囲グループのドロップダウンリスト(このとき「グラフエリア」と表示されているところ)から系列 "累積構成比"を選択します。
すると,グラフの中の累積構成比の棒が選択されているのが分かります。

リボンのデザインタブ種類グループのグラフの種類の変更ボタンをクリックします。

またまたポコっと窓が出ますので,折れ線マーカー付き折れ線OKボタンをクリックします。

「累積構成比」の系列が確かに線グラフに変わりましたよね。 …はふぅ。

では,再び"累積構成比"の系列(赤い線)を前と同じ手順で選択してから

リボンの書式タブ現在の選択範囲グループの選択対象の書式設定ボタンをクリックするみたいです。

また窓が出ましたね。データ系列の書式設定という名前の窓です。
それで系列のオプションから右側にある使用する軸を第2軸に変更して閉じるボタンをクリックすると 結果へジャンプ。

Method B: for v2013 later
「組み合わせ」グラフ
必要なのはえーと,いちばん左の「名前」の列と,「ポイント」「累積構成比」の2列のあわせて3つの列みたいですから,これら(ハイライトの部分)を見出しも含めて選択します。

リボンの挿入タブグラフグールプにある複合グラフの挿入ボタンをクリックします 。

そして集合縦棒―第2軸の折れ線ボタンをクリックするだけで完成だそうです。 …ずるい。

Method C: for v2016 later
新機能「パレート図」
必要なのはえーと,いちばん左の「名前」の列と,「ポイント」「累積構成比」の2列のあわせて3つの列みたいですから,これら(ハイライトの部分)を見出しも含めて選択します。

挿入タブグラフグループの統計グラフの挿入ボタンパレート図ボタンとたどります。以上でパレート図の完成だそうです。

「じゃ,Method Bと何が違うんだYo! ボタンが1つ横にずれただけじゃにゃいか!ぷんすか!」
ぬぬ。たしかに
という茶番もそこそこに,このMethodの最大の売りは,下のようなリスト形式のデータ表にも適用できることみたいです(この場合,右の2列のみ選択)。
集計を経なくていいつまりABC分析表をすっとばしてここまでダイレクトに処理できるのは,時間に追われる環境においては意味をもってくることもあるのかな,と思います。

パレート図なんとか完成したんですよね,これ!?
(注:完成です。ただし)

実はクラス分けの手順なんですが,ストーリーパートで進めますのでここでは触れませんでした。ですが参考までにグラフの上では,えーと,手描きでオーバーレイを加えたり,横軸のラベルを調整したりしておこなっていくようです。はい。